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2011年10月29日 (土)

仮封(治療中のふた)について

仮封の重要性について

よくあることだが、神経の治療後仮の蓋をしていると、患者さんから「薬の味がするんですが・・」と言われることがある。
患者さんも良く思うことでしょう。

これは、その通り薬が歯の中から漏れているのです。

蓋の種類は色々あるのだが、ダントツで使われているのがストッピング(ガタパーチャの一種)である。
これは問題が多いのだが日本の歯科医院で最もポピュラーに使われている。

その理由は性能が良いのではなく、安いからである。日本の保険制度ではこれ以外使えない(値段のため)というのが本音だろう。

St

左がストッピングとキャリアー、右側が水硬性セメント
どちらも仮封に使うし、両方使うこともあります。(2重仮封といいます。)

Photo

これがグラスアイオノマーセメント
仮封剤ではなく、充填材でずっと歯に詰めて使う材料です。

よねざわ歯科では、贅沢ですが仮封剤として使用しています。次回の来院が1ヶ月以上空く場合、使用します。

ストッピング仮封がなぜ問題なのか!

前にも書いたように根管治療の目的は神経の穴の無菌化です。

感染した神経を取って、しつこいほど洗浄、消毒しても、次回来るときまでに
蓋の隙間から細菌が入って感染したら、全く意味がありませんし、ナンセンスです。

しかしながら、ストッピングの仮封は蓋をしてすぐに細菌が入ってくることが、わかっています。薬の味がすると言うことは、隙間があると言うことです。
(味がしなくても隙間があります。)

St_2

これがストッピングで仮封した歯です。

St_3

その後、赤で染めてみます。

すぐに削って、縦断面にしてみました。

St_4

このような状態になります。(時間にして数秒です。)
赤く内部まで染みこんでいるのがわかるでしょう。

St_5

顕微鏡で拡大した画像です。あっという間に5ミリ以上染みこんでいます。
実際の仮封は5ミリよりずっとうすい状態です。

これでは、次回来るときには明らかに感染してしまいます。(治療が失敗すると言うことです。)

消毒液が入っているので平気だという人もありますが、消毒液がどれほど効くかわかりませんし、数日で効果が無くなってくるのが実情です。

不確定な消毒液に頼るより、細菌を入れないようにする方は科学的で賢明です。

もう一つの良い仮封剤を使用しない理由は、良い仮封剤は外すのが大変と言うことです。(それだけきちっと蓋がされているわけです。)

水硬性セメントはタービンか、超音波の機械がないと外せないです。

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